小学生・中学生・高校生の保護者向け
更新日:2026-09-28
本記事は、子どもが勉強しない原因と保護者の関わり方を、東京大学社会科学研究所とベネッセ教育総合研究所の共同調査などの公開データをもとに編集部が整理したものです。記事内で紹介している家庭教師のガンバとは広告提携しています。
お子さんが強い不安や落ち込み、体の不調を抱えている様子がある場合は、勉強よりも心と体を優先し、学校や専門の相談窓口に相談してください。
この記事の結論
勉強しない子に必要なのは、叱ることではなく「具体的なやり方」と「小さな成功体験」です。まず原因を見極め、家で2週間試してみて、それでも難しければ家庭教師や塾など第三者の力を借りましょう。
- 子どもの約7割が「上手な勉強のしかたがわからない」と感じていて、勉強のやり方がわかることは成績の向上と強く関係している
- 「勉強しなさい」「なんでできないの」は、親子関係を悪くしやすく、勉強の動機を「叱られたくないから」にしてしまいがち
- 1日15分から、やることを具体的な行動で決め、できたことをほめる。これを親だけで続けるのが難しいときは、第三者に頼るのが近道
ただし、眠れない、食欲がない、学校に行きたがらないなど、心や体のサインがある場合は、勉強より先にその対応を優先してください。相談先はこの記事の後半でまとめています。
30秒でわかる、うちの子が勉強しない理由
いちばん近いものを選んでください。
→「タイプ5:心や体、人間関係の不調」を先に読んでください
このページで分かること
- 調査データで見る、子どもが勉強しない本当の理由
- 勉強しない5つのタイプと、それぞれの対処法
- 逆効果になりやすい声かけと、その言い換え
- 親が今日からできる7つのこと
- 小学生・中学生・高校生の学年別のポイント
- 家で試す2週間プラン
- 家庭教師・塾・通信教育、どれが合うかの選び方
目次
データで見る、子どもが勉強しない理由
勉強しないのは、あなたのお子さんだけではありません。大規模な調査では、勉強のやり方がわからず困っている子どもが年々増えていることがわかっています。
東京大学社会科学研究所とベネッセ教育総合研究所は、小学1年生から高校3年生の親子約2万組を毎年追いかける共同調査を行っています。この調査からは、勉強しない子どもの背景について、次のような傾向が見えてきます。
「上手な勉強のしかたがわからない」子どもは約7割
2022年の調査では、「上手な勉強のしかたがわからない」にあてはまると答えた子どもが約7割に増えました。さらに、勉強のやり方がわかっていることは、学習意欲以上に成績と強く関係していることも示されています。つまり、やる気を出させるより先に、やり方を身につけさせることが成績への近道だと言えます。
勉強が「好き」な子は減り、中学2年生では約6割が「嫌い」
2016年の調査では、中学2年生の約6割が勉強を「嫌い」と答えています。2024年の調査では、勉強が好きと答えた小学4〜6年生が、2015年の約7割から5割まで下がりました。学習時間も、中1から中2、中3から高1にかけて減る傾向があります。
「何のために勉強しているのかわからない」も増えている
2025年の調査では、「何のために勉強しているのかわからない」と答える子どもの割合が、小中高のどの段階でも増えていました。勉強の工夫ができる子どもも、小中学生で減っています。
「勉強しなさい」で親子関係が悪くなるのも、よくあること
教育メディアの調査では、子どもに「勉強しなさい」と言ったことで親子関係が悪くなった経験がある保護者は半数近くにのぼると報じられています。また、勉強する理由として「叱られたくないから」を挙げる子どもが、小中高で過半数を占めるという結果もあります。叱って勉強させると、「叱られない程度にやる」子になりやすいのです。
勉強しない5つのタイプと対処法
「勉強しない」という同じ姿でも、原因によって必要な対処はまったく違います。複数のタイプが重なっていることも多いので、いちばん大きな原因から手をつけましょう。
よくある様子:机には向かうけれど、教科書を眺めているだけ。「勉強って何をすればいいの?」と聞いてくる。テスト前に何から手をつけていいかわからない。
原因:「勉強しなさい」と言われても、何を・どれだけ・どうやるかがわからないので、動けない状態です。調査で約7割の子が抱えている、いちばん多いタイプです。
対処法:「勉強しなさい」ではなく、「今日は数学の教科書の例題を1問、ノートに写して解いてみよう」のように、具体的な行動で伝えます。予習は教科書を1ページ読んで分からない言葉に線を引く、復習はその日の授業の問題を1問解き直す、など型を決めると動けるようになります。
よくある様子:授業についていけず、「わからない所がわからない」と言う。特定の教科、とくに算数・数学や英語を極端に避ける。
原因:算数・数学や英語は、前の学年の内容が土台になっています。どこかでつまずいたまま進むと、今の単元が理解できず、「やっても無駄」と感じてしまいます。
対処法:今の学年の問題にこだわらず、つまずいた学年まで戻ります。中学生でも、分数や小数の計算、be動詞と一般動詞の区別など、小学校や中1の内容から解き直すと一気に進むことがあります。どこでつまずいたかを親が見つけるのは難しいので、第三者に診断してもらうのも有効です。
よくある様子:「あとでやる」と言ってスマホやゲームを始め、気づけば寝る時間。やる気がある日とない日の差が大きい。
原因:勉強を始めるハードルが高く、すぐに楽しいことが手に届く環境だと、大人でも誘惑に負けます。意志の弱さというより、環境と習慣の問題です。
対処法:「毎日夕食の前に15分」のように、時間と場所を固定して小さく始めます。スマホは取り上げるより、勉強中の置き場所(リビングの充電場所など)を子どもと一緒に決めるほうが反発を招きません。始める時間を決めたら、最初の数日は親もそばで本を読むなど、一緒に始めると習慣になりやすくなります。
よくある様子:「なんで勉強しなきゃいけないの?」「将来使わないし」と言う。目標がなく、何となく毎日を過ごしている。
原因:勉強と自分の将来や興味がつながっていない状態です。調査でも「何のために勉強しているのかわからない」子どもが増えています。
対処法:正論で説得するより、好きなことから話を広げます。ゲームが好きならプログラミングや数学、サッカーが好きなら海外の選手のインタビューと英語、というように、興味と勉強のつながりを一緒に探します。「行ってみたい高校を一緒に見に行く」など、具体的な目標を作るのも効果的です。
よくある様子:以前は勉強していたのに急にしなくなった。元気がない、眠れない、食欲が落ちた、学校の話を避ける、朝起きられない。
原因:学校での人間関係の悩み、いじめ、心身の不調など、勉強以外の理由でエネルギーが残っていない可能性があります。
対処法:このタイプでは、勉強の話はいったん横に置いてください。責めずに話を聞き、安心できる時間を作ることが先です。様子が2週間以上続く、学校に行けない日が増えるといった場合は、担任の先生やスクールカウンセラー、かかりつけの小児科などに相談しましょう。相談先は「心や体のサインがあるときの相談先」にまとめています。
学校に行けない日が続いている場合は
逆効果になりやすい声かけと言い換え
心配だからこそ出てしまう言葉が、子どもの「やる気」や「自信」を削ってしまうことがあります。伝えたい中身はそのままに、言い方を変えてみましょう。
| よく言ってしまう言葉 | 子どもにはこう聞こえる | こう言い換える |
|---|---|---|
| 「勉強しなさい」 | 何をすればいいかわからないまま、責められている | 「今日は何から始める?一緒に決めよう」 |
| 「なんでこんなこともできないの」 | 自分はダメな人間だ | 「どこまではわかった?そこから一緒に見てみよう」 |
| 「◯◯ちゃんはできているのに」 | 自分は比べられて負けている | 「先月より◯問多く解けたね」(過去の本人と比べる) |
| 「スマホばっかり見て!」 | 自分の好きなものを否定された | 「勉強の15分だけ、スマホはここに置いておこうか」 |
| 「今やろうと思ったのに」への「いつもそう言う」 | どうせ信じてもらえない | 「じゃあ何時から始める?その時間になったら声をかけるね」 |
| 「100点取ったらゲーム買ってあげる」 | 勉強はごほうびのために我慢してやるもの | 「毎日15分続けられたら、週末に好きなことをしよう」(結果より行動に) |
※表は横にスクロールできます。言い換えは一例です。お子さんの性格や年齢に合わせて調整してください。
ほめるなら「結果」より「行動」と「工夫」を
「100点取ってえらいね」より、「毎日続けたね」「間違えた問題を解き直したんだね」と、行動や工夫をほめるほうが、次も頑張ろうという気持ちにつながりやすくなります。点数は子どもがコントロールしきれませんが、行動は自分で選べるからです。
親が今日からできる7つのこと
「なんで勉強しないの」ではなく、「最近、勉強で困っていることある?」と聞きます。責めない雰囲気なら、「数学が全然わからない」「友達とうまくいっていない」など、本当の理由が出てくることがあります。
わからないまま今の単元を続けても成果は出ません。教科書や前の学年の問題集で、どこから分からなくなったかを探し、そこから解き直します。
最初から1時間を目指すと続きません。15分なら「それくらいならできる」と思えます。慣れてきたら少しずつ伸ばしていけば十分です。
「30分勉強する」より、「漢字を10個書く」「英単語を5個覚えて、親にテストしてもらう」のほうが、終わりが見えて取りかかりやすくなります。
「夕食の前にリビングで15分」のように決めると、毎回「やるかやらないか」を考えずに済みます。スマホの置き場所も、このときに一緒に決めましょう。
カレンダーに丸をつける、シールを貼るなど、続けた日数が見えると達成感が生まれます。結果よりも「続けたこと」をほめましょう。
親が教えると、どうしても感情的になりがちです。2週間ほど試してうまくいかないときや、親子でぶつかってしまうときは、家庭教師や塾など第三者に任せるほうが、親子関係を守りながら勉強を立て直せます。
学年別のポイント
| 学年 | つまずきやすいポイント | 親の関わり方 |
|---|---|---|
| 小学生 | 分数・小数、文章題、漢字。高学年で勉強が一気に難しくなる | そばで一緒に取り組み、机に向かう習慣を作る時期。宿題以外の15分から始める |
| 中学生 | 中1の数学(正負の数・方程式)と英語(文法の基礎)。定期テストの勉強のやり方がわからない | 口出しより、テスト計画を一緒に立てる。反抗期は親以外の大人の力を借りるのも有効 |
| 高校生 | 数学・英語の難しさが一段上がる。進路が見えず、目的を見失いやすい | 進路の話を一緒にする。勉強の管理は本人に任せ、必要なときに相談に乗る |
※表は横にスクロールできます。
家で試す2週間プラン
いきなり完璧を目指さず、2週間で「毎日15分、机に向かう」ことだけをゴールにします。2週間試せば、家庭だけで続けられるか、第三者の力が必要かが見えてきます。
続けられた → 少しずつ時間とやることを増やす
習慣がつき始めたサインです。15分を20分、30分と伸ばし、定期テスト前だけ量を増やすなど、無理のないペースで続けましょう。
続かなかった・親子でぶつかった → 第三者の力を借りる
親子だと感情的になりやすいのは自然なことです。やり方がわからない、つまずきが大きい、親の言うことは聞かない、という場合は、家庭教師や塾に任せたほうが早く進むことが多くあります。
家庭教師・塾・通信教育、どれが合う?
勉強しない子に第三者の力を借りるなら、「勉強しない理由」に合わせて選ぶのが失敗しないコツです。
| 選択肢 | 合う子 | 合わない子 |
|---|---|---|
| 家庭教師 | やり方がわからない、つまずきが大きい、家から出たがらない、集団が苦手(タイプ1・2・3) | 友達と競い合うほうが燃える |
| 個別指導塾 | 自分のペースで進めたいが、家だと集中できない | 塾に通う時間が取れない、人の目が気になる |
| 集団塾 | 基礎はできていて、受験に向けて競争の中で伸びたい | 授業についていけていない、質問するのが苦手 |
| 通信教育・学習アプリ | ある程度自分で進められる、費用を抑えたい | 習慣がない、わからないと止まってしまう |
※表は横にスクロールできます。編集部による一般的な傾向です。
家庭教師にするなら、料金も比べておきたい方へ
心や体のサインがあるときの相談先
勉強しない背景に、いじめや人間関係の悩み、心身の不調が隠れていることもあります。次のようなサインがあるときは、勉強の話より先に、身近な大人や専門の窓口に相談してください。
気をつけたいサイン
- 眠れない、朝起きられない、食欲が落ちた状態が続いている
- 学校の話や友達の話を急に避けるようになった
- 頭痛や腹痛を訴えて、学校を休む日が増えた
- 好きだったことにも興味を示さなくなった
- 「消えたい」「自分なんていないほうがいい」など、気になる言葉を口にする
学校での様子や友達関係を知っているのは学校です。スクールカウンセラーには、保護者だけで相談することもできます。
多くの市区町村や都道府県に、子どもの学習や不登校、発達などについて相談できる窓口があります。
体の不調が続く場合は、まず受診を。必要に応じて、心の専門の医療機関を紹介してもらえます。
子ども本人も、保護者も、夜間や休日を含めていつでも電話で相談できます。原則として、電話をかけた地域の教育委員会の相談機関につながります。
命に関わるような言葉や行動がある場合は、ためらわずにすぐ相談してください。緊急の場合は、119番や最寄りの医療機関へ連絡してください。
今日から始めるチェックリスト
- 「勉強しなさい」の代わりに、困っていることを聞いてみた
- 勉強しない理由が5つのタイプのどれに近いか考えた
- 心や体のサインがないか確認した
- 時間・場所・やることを具体的に決めた(1日15分から)
- スマホの置き場所を子どもと一緒に決めた
- できたことをカレンダーなどで見えるようにした
- 2週間後に振り返る日を決めた
よくある質問
本記事は、東京大学社会科学研究所・ベネッセ教育総合研究所「子どもの生活と学びに関する親子調査」(2016年・2022年・2024年・2025年)の公表結果、教育メディアの調査報道、文部科学省の相談窓口の案内をもとに、編集部が2026年9月28日時点で作成しています。タイプ分けや2週間プラン、言い換えの例は、これらの情報をもとにした編集部の提案です。記事内で紹介している家庭教師のガンバとは広告提携しています。お子さんの心身の不調が心配な場合は、専門家にご相談ください。
まとめ:叱るより「やり方」と「小さな成功」を
子どもが勉強しないのは、やる気がないからとは限りません。調査では約7割の子どもが「上手な勉強のしかたがわからない」と答えていて、勉強のやり方がわかることは成績と強く関係しています。まずは、やり方がわからないのか、つまずきが積み重なっているのか、習慣がないのか、意味がわからないのか、心や体が疲れているのかを見極めましょう。
「勉強しなさい」の代わりに、困っていることを聞き、1日15分から、やることを具体的な行動で決めて、できたことをほめる。これを2週間試してみて、続けるのが難しいときや親子でぶつかってしまうときは、家庭教師や塾など第三者の力を借りるのが近道です。
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※本記事の対処法は一般的な情報で、すべてのお子さんに当てはまるものではありません。お子さんの心身の状態が心配な場合は、医療機関や専門の相談窓口にご相談ください。家庭教師のガンバの料金・サービス内容は変更される場合があります。

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