※営業許可・税務などの手続きは一般的な内容です。地域や店の形態で必要な手続きや期限が変わるため、保健所・税務署・消防署・警察署・税理士に必ず確認してください。料金は2026年11月時点の公式情報にもとづく目安です。
この記事の結論
飲食店開業のレジは、開店日の3か月前に比較を始め、2か月前に契約、1か月前に設置とメニュー登録を済ませるのが安全です。小さな店は無料から始められるPOS、スタッフが複数いる店や開店直後から忙しくなりそうな店は、設置とサポートまで任せられるPOSが向いています。
- 〜20席・オーナー中心:iPadがあれば月額0円から使えるfunfoなど。初期費用を内装やメニューに回せる
- 20席以上・スタッフ複数・セルフレジも検討:機器・設置・研修・365日サポート込みのポスタスなど。開店直後のトラブルに強い
- どちらも:ネット回線とキャッシュレス決済の申し込みは、レジの契約より先に動く
記事の中盤に、開店日から逆算した「レジ準備」と「開業の手続き」を1枚にまとめたスケジュール表を用意しました。
20席以上・スタッフが複数いる店に
ポスタス:機器・設置・研修・365日サポート込みの飲食店専用POS
開業日に合わせて、現地調査から設置、スタッフ研修まで任せられます。ハンディやセルフレジ・券売機まで同じシステムでそろえられます。
〜20席・オーナー中心で回す店に
funfo:POSレジとモバイルオーダーを月額0円から
iPad1台で、POSレジ・QRコード注文・LINE連携まで。開業資金をなるべく内装やメニューに回したい店に向いています。
30秒でわかる、開業時のレジの選び方
上から順に答えてください。
1〜2人 → Q2へ
3人以上 → 操作研修とサポートがあるPOSが安心。ポスタスなどを比較
減らしたい(1人で調理も接客もする) → お客様のスマホで注文できるfunfo
口頭で十分 → 無料のPOSレジで十分
はい → 開業時から券売機・セルフレジを入れると、採用する人数を減らせる。券売機・セルフレジの費用も確認
いいえ → 後払いのPOSレジを基本に
目次
開店日から逆算したスケジュール表
レジの準備は、営業許可や税務の手続きと同じ時期に重なります。1枚の表で並べて見ると、どこで手が足りなくなるかが事前にわかります。
→ 横にスクロールできます
| 時期 | レジ・決済の準備 | 開業の手続き(主なもの) |
|---|---|---|
| 6〜4か月前 | 注文・会計の方法(後払い/先払い/モバイルオーダー)を決める。レジの予算を開業資金に入れる | 物件探し、資金計画、内装の設計。保健所に図面を持って事前相談 |
| 3か月前 | POSレジの資料請求・比較を始める。ネット回線を申し込む | 内装工事の開始。食品衛生責任者の講習を予約 |
| 2か月前 | POSレジを契約。キャッシュレス決済を申し込む(審査に2〜4週間)。補助金を使うなら申請のルートを決める | 収容人数が30人以上なら防火管理者の講習。消防の届出の準備 |
| 1か月前 | メニューと価格を確定し、POSに登録(税率・店内/持ち帰りも設定)。機器の設置 | 飲食店営業許可の申請と施設の確認検査(工事完了の前後に保健所と日程調整) |
| 2週間前 | スタッフの操作研修、テスト会計、レジ締めの練習。釣り銭の準備 | 深夜0時以降に主に酒類を出すなら、営業開始の10日前までに警察署へ届出 |
| 1週間前〜前日 | プレオープンで実際に会計。キャッシュレスの試し決済。サポート窓口の連絡先を店に貼る | 営業許可証の交付を受け、店内に掲示 |
| 開店後 | 1か月は売上を毎日確認し、メニューやボタンの配置を見直す | 開業届(1か月以内)、青色申告承認申請書(開業日から2か月以内)を税務署へ |
※編集部が作成した一般的なスケジュールです。営業許可の申請時期・必要書類は自治体によって異なります。防火管理者・消防の届出、深夜酒類提供飲食店営業の届出は、該当する場合に必要です。インボイス発行事業者の登録は任意で、必要に応じて税理士と相談してください。
いちばん詰まりやすいのは「1か月前」
内装の仕上げ、保健所の検査、メニュー試作、スタッフ採用が重なるのが開店1か月前です。ここでPOSの比較を始めると、機器の手配や設定が間に合わなくなります。レジの比較と契約は、工事が始まる3〜2か月前に終わらせておくのがいちばんの近道です。
店の規模別:レジまわりの予算
→ 横にスクロールできます
| 店の規模 | 構成の例 | 初期費用の目安 | 月額の目安 |
|---|---|---|---|
| カウンター中心・〜15席 | funfo Basic+iPad+レシートプリンター(またはAirレジ・Squareの無料プラン) | 10万円台〜 | 0円〜 |
| 15〜30席・2〜3人 | funfo Pro(3台まで・キッチンプリンター対応)、またはポスタスのレジ1台 | 10万円台〜40万円前後 | 5,000円〜1.5万円前後 |
| 30席以上・スタッフ複数 | ポスタスのレジ1台+ハンディ5台+キッチンプリンター2台 | 803,000円〜(税込) | 20,350円〜(税込) |
| ラーメン・定食(先払い) | ポスタスのPOSレジ+セルフレジ(券売機) | 1,100,000円〜(税込・キャッシュレス)/1,925,000円〜(税込・現金対応) | 22,000円〜(税込) |
※funfoは公式資料の料金(Pro:月額4,950円・年間払い、税込)、ポスタスは公式資料の税込金額をもとにしています。ポスタスのレジ1台構成は初期396,000円〜・月額15,400円〜(税込)です。iPadやレシートプリンターを自分で買う場合の金額は、機種によって変わります。
開業資金で考えるとき、知っておきたいこと
- レジ代は「設備資金」に入れておく:融資の計画書を作るとき、見積もりがあると説明しやすい。資料と見積もりは早めにもらっておく
- 初期費用を抑えるほど、運転資金に余裕が出る:開業直後は売上が読みにくい。月額0円から始め、軌道に乗ってから機能を足すのも一つの考え方
- 人件費まで含めて比べる:券売機やモバイルオーダーで、採用するスタッフを1人減らせるなら、初期費用が高くても元が取れる場合がある
回線とキャッシュレス決済は、レジより先に動く
クラウド型のPOSやキャッシュレス決済には、安定したネット回線が欠かせません。光回線は工事が必要で、建物や時期によっては開通まで1か月以上かかることもあります。内装工事の前に申し込み、配線の位置をレジの設置場所に合わせておくと、あとから配線をやり直さずに済みます。
クレジットカードや電子マネー、コード決済は、ブランドごとに審査があり、結果が出るまで2〜4週間ほどかかることがあります。審査には営業許可の情報や店の住所が必要な場合もあるので、必要な書類を早めに確認しましょう。
POSと決済端末が連動していないと、レジで出た金額を決済端末に打ち直すことになり、打ち間違いの原因になります。どの決済端末と連動できるかは、POSを決める前に確認しておきましょう。
※日数は回線事業者・決済サービスによって異なる目安です。funfoはモバイルオーダー決済の審査をブランドにより2〜4週間程度と案内しています。
開業時のPOSレジの選び方
開業時は、店の売上も忙しさもまだわかりません。だからこそ、「今の規模で無理がない」ことと「忙しくなったら機能を足せる」ことの両方を基準にします。
最初はレジだけ、忙しくなったらハンディやモバイルオーダー、人が足りなくなったらセルフレジ。同じシステムのまま足せるかを確認しましょう。
開店直後は、設定の不備や操作ミスがいちばん起きやすい時期です。営業中に電話がつながるか、駆けつけてもらえるかは、初めての開業ほど大切です。
開業後1〜2か月は、メニューや価格を何度も見直します。スマホやパソコンから、すぐに商品や価格を変えられるかを確認しましょう。
時間帯別・メニュー別の売上が見られると、仕込みの量やシフト、メニューの改善がすぐできます。開業直後の数字は、店を軌道に乗せるいちばんの材料です。
ポスタスが向いている開業
20席以上、スタッフが3人以上、オープン直後から集客が見込める、ラーメン・定食で券売機を入れたい、2店舗目以降も考えている。機器の手配から設置・研修、365日の電話と駆けつけサポートまで任せられます。
funfoが向いている開業
20席未満、オーナー中心で回す、初期費用を内装やメニューに回したい、モバイルオーダーで注文の手間を減らしたい、LINEで常連づくりをしたい。iPad1台、月額0円のBasicプランから始められます。
レシート・領収書・インボイスの準備
インボイス発行事業者に登録した飲食店は、レシートを「適格簡易請求書」として出せます。登録番号、税率ごとに分けた合計金額、税率ごとの消費税額または適用税率などの記載が必要です。登録するかどうかは任意なので、取引先に法人のお客様が多いかなどを考え、税理士と相談しましょう。登録するなら、POSのレシートがその形式に対応しているかを確認します。
宴会などで5万円以上(税抜の記載がある場合は税抜金額)を現金で受け取り、領収書を出すときは、収入印紙を貼る必要があります。クレジットカードで払われた場合は、「クレジットカード利用」である旨を書けば、印紙は不要です。手書きの領収書と収入印紙も、開店前に用意しておきましょう。
レシートのヘッダーに入れる店名や住所、SNSのアカウントなどは、POSの初期設定で登録します。開店後に変えると古いレシートと混ざるので、ロゴや表記を決めてから設定しましょう。
※国税庁が示しているインボイス制度・印紙税の一般的な内容をもとに整理しました。個別の取り扱いは税務署・税理士に確認してください。
開店前日までのレジまわりチェックリスト
スクリーンショットして、開店準備に使ってください
□ スタッフ全員がテスト会計とレジ締めを1回以上やった
□ クレジットカード・電子マネー・コード決済で試し決済をした
□ キッチンプリンター(またはキッチン画面)に注文が正しく出る
□ レシート・領収書の店名・住所・登録番号を確認した
□ ロール紙・手書きの領収書・収入印紙を用意した
□ 釣り銭を準備した(千円札・500円玉・100円玉を多めに)
□ ネットが切れたときの会計方法(手書き伝票・電卓)を決めた
□ POS・決済・回線のサポート窓口の電話番号をレジ横に貼った
□ 開店初日の売上を、閉店後に確認する手順を決めた
※編集部が作成したチェックリストです。釣り銭の金額は、価格帯と現金比率から決めましょう。
釣り銭は「価格の端数」から逆算する
たとえば850円のメニューが多い店なら、1,000円札で払われると150円のお釣りが続き、100円玉と50円玉が早くなくなります。価格を100円単位・税込でそろえると、釣り銭の準備もレジ締めも楽になります。キャッシュレス比率が高い地域なら、釣り銭は少なめで構いません。
2027年の税率変更と補助金
テイクアウトがある店は、最初から「10%と1%」を想定して設定する
2026年9月15日、飲食料品の消費税率を2027年4月から2年間、8%から1%に引き下げる方針が閣議決定されました。店内飲食は10%のままなので、テイクアウトやお弁当を出す店は、店内と持ち帰りで税率が大きく違うことになります。2027年に入ってから開業する店は、最初から1%の税率で設定できるか、商品ごとに税率を簡単に切り替えられるかを確認しておきましょう。2029年4月には8%に戻る予定です。
開業時のレジにも補助金が使える
デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)は、すでに事業を始めている中小企業・小規模事業者などが対象です。開業前は申請できないことが多いので、開業後に機能を追加するタイミングで使う、または公募要領で対象になるかを確認しましょう。ソフト・役務は最大3/4(小規模事業者は4/5)、レジ・券売機などのハードは1/2(上限20万円)が補助率の目安です。
※閣議決定された方針(大綱)、デジタル化・AI導入補助金の公表内容をもとに整理しました。申請要件(GビズIDプライムの取得、事業実績など)は最新の公募要領で確認してください。
よくある質問
本記事は、ポスタス・funfoの公式資料、国税庁が示すインボイス制度・印紙税・開業時の届出の一般的な内容、飲食料品の消費税率引き下げに関する閣議決定の内容、デジタル化・AI導入補助金の公表内容をもとに、編集部が2026年11月7日時点の情報で作成しています。営業許可・消防・税務の手続きは地域や店の形態で異なるため、各窓口と専門家に確認してください。
まとめ:レジは3か月前に動けば、開店日に慌てない
飲食店開業のレジ準備は、ネット回線の開通、キャッシュレス決済の審査、機器の設置、メニューの登録と、時間のかかる作業の連続です。開店日の3か月前に比較を始め、2か月前に契約、1か月前に設置と登録を済ませれば、内装工事や営業許可の手続きと重なっても慌てずに済みます。
20席以上やスタッフが複数いる店は、設置から研修、365日のサポートまで任せられるポスタス。20席未満でオーナー中心に回す店は、月額0円から始められるfunfo。まずは両方の資料を手元に置き、開店日から逆算して準備を進めましょう。
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