※2026年10月時点の公開情報と、編集部の整理にもとづく内容です。法律・税務・社会保険に関する説明は一般的な考え方で、法的な助言ではありません。自社の規程や手続きは、社会保険労務士・税理士・弁護士などの専門家にご確認ください。

「前払いって、法律的に大丈夫?」に答える

給与前払いは違法?会社が導入する前に知っておきたい仕組みと注意点
就業規則・手数料・ルールづくりと従業員への案内文

給与前払いを導入したいけれど、「給料は決まった日に全額払うものでは?」「手数料を従業員に払わせていいの?」「就業規則は変えるの?」と、法律や手続きが気になって踏み出せない。そんな会社に向けて、導入前に押さえておきたい考え方と、社内の準備の進め方を一つずつ整理しました。最後に、そのまま使える従業員向けの案内文も用意しています。

導入前に確認したい3つのこと

対象
すでに働いた分か
規程
就業規則・労使協定
ルール
上限・手数料の説明

※編集部が整理した確認項目です。

この記事の結論

すでに働いた分の給与を、従業員の希望に応じて給料日前に支払うこと自体は、違法ではありません。注意すべきなのは「まだ働いていない分を払う」「手数料を給与から勝手に差し引く」「ルールを決めずに始める」ことです。

  • 対象はすでに働いた分:まだ働いていない分の前貸しは、別の考え方になる
  • 規程を整える:賃金の支払い方法は就業規則の記載事項。手数料などを給与から差し引くなら労使協定が必要
  • ルールと説明:前払いの上限・回数・手数料を決め、従業員に書面で案内する

社内で一から仕組みをつくるのは手間がかかるので、申請の受付から振込までを任せられる給与前払いサービスを使うのが現実的です。会社の費用負担0円で始められる「PAYMO」も紹介します。

導入企業の費用負担0円。資料請求は無料

導入の進め方まで相談できる「PAYMO」の資料を見てみる

申請の受付から振込まで自動で行い、会社は承認するだけ。資料請求のあとの説明で、上限の設定や従業員への案内の進め方まで確認できます。

30秒でわかる、いちばん気になる疑問はどれ?

気になるものから読んでください。

「そもそも違法じゃない?」 → 労働基準法から見た考え方
「前借りやファクタリングと何が違う?」 → 似た制度との違い
「手数料を従業員に払わせていい?」 → 手数料と労使協定
「就業規則は変える?何から始める?」 → 導入の6ステップ
「従業員にどう説明する?」 → そのまま使える案内文

給与前払いは違法?労働基準法から見た考え方

結論からいうと、すでに働いた分の給与を、本人の希望で給料日前に支払うことは違法ではありません。労働基準法の「賃金の支払いの原則」と照らし合わせて見てみましょう。

→ 横にスクロールできます

賃金の支払いの原則
(労働基準法第24条)
中身 給与前払いとの関係(一般的な考え方)
通貨払い お金で支払う(本人の同意があれば口座振込も可) 口座振込で支払うなら、本人の同意を得ておく
直接払い 本人に直接支払う 本人の口座に振り込む。家族や業者に支払わない
全額払い 法令や労使協定で定めたもの以外を差し引かない 手数料などを給与から差し引くなら、労使協定が必要
毎月1回以上・一定期日払い 毎月1回以上、決まった日に支払う 通常の給料日はそのまま。前払いはそれに加えて本人の希望で行う

※労働基準法の規定を、編集部がわかりやすく要約したものです。自社の運用に当てはめる際は専門家にご確認ください。

「非常時払い」は、もともと会社の義務

労働基準法第25条では、出産・病気・災害など、厚生労働省令で定める非常の場合に従業員が求めたときは、給料日前でもすでに働いた分の賃金を支払わなければならないと定めています。給与前払いは、これを日常の福利厚生として広げたものといえます。

また、サービス会社が立て替える方式については、2018年に経済産業省がグレーゾーン解消制度への照会に回答し、勤怠実績にもとづく賃金相当額を上限とし、従業員の信用力を調べずに支払うなどの条件のもとでは、貸付けには当たらないとの考え方を示しています。

前借り・給与ファクタリングとの違い

「給料日前にお金を受け取る」方法は、ほかにもあります。似ているようで、仕組みも注意点もまったく違うので、混同しないようにしましょう。

→ 横にスクロールできます

比べるところ 給与前払い 前借り(前貸し) 給与ファクタリング
受け取るお金 すでに働いた分の給与 これから働く分を見込んだお金 給与を受け取る権利を業者に売って得るお金
お金の出どころ 会社(またはサービス会社の立て替え) 会社の貸付け 業者
注意点 ルールと手数料の説明が大切 労働基準法第17条で、労働を条件とする前貸しと賃金の相殺は禁止 金融庁は貸金業に当たるとの見解。高い手数料のトラブルに注意
会社の関わり 福利厚生として会社が用意する 会社と従業員の金銭の貸し借り 会社は関わらない(従業員と業者の取引)

※労働基準法の規定、金融庁の公表資料などをもとに編集部が整理した一般的な比較です。

会社が前払いを用意すると、従業員を守ることにもなる

急にお金が必要になった従業員が、会社に言い出せずに高い手数料の業者を使ってしまう。そんなことを防ぐ意味でも、会社が正しい仕組みの給与前払いを用意しておくことには価値があります。導入するときは、「すでに働いた分の範囲で、必要なときに受け取れる制度です」と、前借りや業者のサービスとの違いを従業員に伝えましょう。

手数料は誰が払う?給与から差し引くときの労使協定

給与前払いには、振込手数料やサービスの利用料がかかります。誰が、どうやって負担するかを最初に決めておきましょう。

負担の形 特徴 確認すること
使った人が負担 会社の負担0円で用意できる。使わない人には負担なし 1回あたりの金額を事前に伝える。給与から差し引く形なら労使協定
会社が負担 従業員の満足度は高いが、使われるほど会社の費用が増える 上限や回数を決めて、費用を見積もる
一部を会社が負担 月1回目は会社が持つ、など柔軟に設計できる サービスがその設定に対応しているか

※一般的な考え方を編集部が整理しました。

給与から差し引くなら「賃金控除の労使協定」を

労働基準法の「全額払い」の原則により、税金や社会保険料など法令で決まったもの以外を給与から差し引くには、従業員の過半数で組織する労働組合(ない場合は過半数を代表する人)と書面で協定を結ぶ必要があります。前払いの手数料を給料日の給与から差し引く運用にするなら、協定の対象に含めておきましょう。なお、前払いですでに支払った分を給料日に差し引いて残りを支払うことは、すでに支払った賃金の精算です。具体的な扱いは、社会保険労務士に確認すると安心です。

会社が気をつけたい6つの注意点

① 前払いできるのは「すでに働いた分」まで
まだ働いていない分を払うと、前貸しとして別の考え方になります。勤怠の実績にもとづいて、前払いできる金額を決めましょう。
② 就業規則・賃金規程を見直す
賃金の支払いの方法は、就業規則に必ず書かなければならない事項です。前払い制度を始めるなら、賃金規程に制度の内容を加え、従業員に周知しましょう。常時10人以上の従業員がいる事業場では、変更した就業規則の届出も必要です。
③ 上限と回数のルールを決める
「働いた分の〇割まで」「月〇回まで」などの上限があると、使いすぎによる生活の不安定や、給料日の手取りが少なすぎる事態を防げます。
④ 手数料を、使う前にはっきり伝える
あとから「こんなに引かれると思わなかった」とならないよう、1回あたりの手数料と、給料日の手取りがどう変わるかを、例を使って説明しましょう。
⑤ 利用は本人の自由にする
前払いは、使いたい人が自分の意思で使う福利厚生です。全員に強制したり、使わない人が不利になったりしない運用にします。
⑥ 給与計算・税・社会保険の処理を確認する
前払い分は給料日の給与計算でまとめて精算する運用が一般的です。源泉徴収や社会保険料の計算方法は、顧問の税理士・社会保険労務士に確認しておきましょう。

導入の6ステップ

社内の準備は、サービス選びと並行して進めると早く始められます。

→ 横にスクロールできます

ステップ やること
① 目的と対象を決める 定着・採用・経理の手間削減など何のためか。対象は正社員・パート・アルバイト・業務委託スタッフのどこまでか
② 方式とサービスを選ぶ 立替払い型か自社払い型か。資料を取り寄せ、手数料・審査・導入期間を比べる
③ 規程と協定を整える 賃金規程に前払い制度を追加。手数料を給与から差し引くなら賃金控除の労使協定を結ぶ
④ ルールを決める 前払いの上限・回数、申請と承認の流れ、手数料の負担
⑤ 従業員に案内する 案内文と説明会などで、仕組み・手数料・使い方を伝える(案内文の例)
⑥ 始めて、見直す 利用状況と従業員の声を見て、上限や手数料の負担を調整。求人に「前払いOK」を書く

※編集部が整理した一般的な進め方です。

そのまま使える従業員向けの案内文

〇〇の部分を書き換えれば、社内掲示・メール・LINEで使えます。「すでに働いた分」「使うのは自由」「手数料」の3つを必ず入れるのがポイントです。

案内文の例:給与前払い制度を始めます

みなさん、いつもありがとうございます。
〇月〇日から、給与の前払い制度を始めます。

■ どんな制度?
今月すでに働いた分の給与の一部を、給料日より前に受け取れる制度です。借金ではありません。

■ いくらまで?
働いた分の〇割まで、月〇回まで申請できます。

■ どうやって?
スマホから申請すると、〇〇の確認のあと、ご自分の口座に振り込まれます。

■ 手数料は?
1回の申請ごとに〇〇円(〇〇%)の手数料と、振込手数料〇〇円がかかります。手数料を引いた金額が振り込まれ、給料日には前払いした分を差し引いた残りが支払われます。

■ 使うのは自由です
使わなくても、これまでどおり給料日に全額受け取れます。使わない人に負担はありません。

わからないことは、〇〇(担当者名)まで気軽に聞いてください。

※編集部が作成した例です。実際の手数料・上限・流れは、導入するサービスと社内のルールに合わせて正確に書いてください。

手間なく始めるなら「PAYMO」

前払いを自社だけで運用すると、申請の受付・前払いできる金額の計算・振込・給料日の精算まで、すべて担当者の仕事になります。その手間をまとめて任せられ、会社の費用負担0円で始められるのが「PAYMO(ペイモ)」です。

この記事の注意点 PAYMOでの対応
① すでに働いた分まで 働いた分・報酬の分から申請する仕組み
③ 上限と回数のルール 利用上限の設定に対応(比較サイトの掲載情報)。会社が管理画面で承認
④ 手数料の説明 申請画面に、サービス利用料・振込手数料・振込額が表示される
⑤ 利用は本人の自由 従業員が自由な意思で使える福利厚生で、不利益変更には当たらないと案内
会社の費用・資金 0円。立替払い型なら会社の事前資金も不要(審査あり・最短3日)
対象 従業員の給与に加えて、業務委託スタッフ・協力会社への報酬にも対応

※2026年10月時点の公式サイト・比較サイト(PRONIアイミツ)の掲載情報をもとに編集部が整理しました。規程や協定の整備は、自社で専門家と進めてください。

ルールづくりの相談も含めて、資料と説明で確かめる

PAYMOの資料では、仕組みと2つのプランの違いを確認できます。資料請求のあとの説明で、上限の設定、手数料の扱い、従業員への案内の進め方まで、自社に合わせて相談できます。導入企業の費用負担は0円です。

PAYMOの資料を無料で請求する

導入前のチェックリスト

  • 前払いの対象を「すでに働いた分」にした
  • 賃金規程に前払い制度を加える準備をした(必要に応じて届出)
  • 手数料を給与から差し引くなら、賃金控除の労使協定を確認した
  • 前払いの上限・回数・申請と承認の流れを決めた
  • 手数料の負担と金額を決め、案内文に書いた
  • 給与計算・税・社会保険の処理を、専門家に確認した

よくある質問

Q. 給与の前払いは違法ではありませんか?
A. すでに働いた分の給与を、本人の希望で給料日前に支払うことは違法ではありません。労働基準法第25条では、非常時には給料日前でも働いた分を支払う義務が定められています。まだ働いていない分を前貸しする場合は、別の考え方になるので注意が必要です。

Q. 「全額払いの原則」に違反しませんか?
A. 前払いですでに支払った分を給料日に差し引いて残りを支払うのは、すでに支払った賃金の精算と考えられます。一方、前払いの手数料などを給与から差し引く場合は、賃金控除の労使協定が必要です。具体的な運用は社会保険労務士にご確認ください。

Q. 就業規則は変更する必要がありますか?
A. 賃金の支払いの方法は就業規則に必ず書く事項なので、前払い制度を始めるなら、賃金規程などに制度の内容を加えるのが基本です。常時10人以上の従業員がいる事業場では、変更した就業規則の届出も必要です。

Q. 手数料を従業員に負担してもらってもいいですか?
A. 前払いを使った人が手数料を負担する仕組みのサービスは多くあります。利用は本人の自由とし、1回あたりの手数料を事前にはっきり伝えることが大切です。給与から差し引く形にする場合は、労使協定を結んでおきましょう。

Q. 給与前払いと給与ファクタリングは何が違いますか?
A. 給与前払いは、会社が福利厚生として用意し、すでに働いた分の給与を早く受け取れるようにする制度です。給与ファクタリングは、従業員が給与を受け取る権利を業者に売って現金化するもので、金融庁は貸金業に当たるとの見解を示しています。高い手数料のトラブルもあるため、従業員には注意を呼びかけましょう。

Q. 前払いできる上限は、どれくらいにすればいいですか?
A. 「すでに働いた分の〇割まで」とする会社が多く、給料日の手取りが少なくなりすぎないよう、回数の上限とあわせて決めるのが一般的です。利用状況を見ながら調整しましょう。

Q. アルバイトやパートにも使えますか?
A. 雇用している従業員であれば、雇用形態にかかわらず対象にできます。対象をどこまでにするかは社内のルールで決めましょう。業務委託スタッフにも使いたい場合は、報酬の前払いに対応したサービスを選ぶ必要があります。

Q. 社内で一から仕組みをつくるのは大変ですか?
A. 申請の受付、前払いできる金額の計算、振込、給料日の精算まで、すべて担当者の仕事になるため手間がかかります。給与前払いサービスを使えば、これらをまとめて任せられます。たとえばPAYMOは、導入企業の費用負担0円で、立替払い型なら会社の事前資金も不要です。

この記事について
本記事は、労働基準法、経済産業省のグレーゾーン解消制度への回答(2018年)、金融庁の公表資料、PAYMOの公式サイトなどの公開情報をもとに、編集部が2026年10月19日時点の情報で作成しています。法律・税務・社会保険に関する説明は一般的な考え方で、法的な助言ではありません。案内文は編集部が作成した例です。

まとめ:「すでに働いた分・規程・ルール」を押さえれば、安心して始められる

すでに働いた分の給与を、本人の希望で給料日前に支払う給与前払いは、違法ではありません。注意したいのは、まだ働いていない分を払わないこと、賃金規程を整え、手数料を給与から差し引くなら労使協定を結ぶこと、そして上限や手数料のルールを決めて従業員にきちんと案内することです。

社内で一から運用するのは手間がかかるので、申請から振込までを任せられる給与前払いサービスを使うのが現実的です。規程の整備は専門家と進めつつ、サービスの資料と説明で、自社に合う方式と手数料を確かめてみてください。

導入企業の費用負担0円/資料請求は無料

正しい仕組みの前払いを、会社の負担なく

PAYMOなら、従業員はすでに働いた分をスマホから申請し、会社は承認するだけ。申請画面に手数料と振込額が表示されるので、従業員にもわかりやすい仕組みです。まずは資料で確かめてみてください。

資料請求のあとにやること
資料で仕組みを確認 → 説明の場で上限・手数料・案内の方法を聞く → 規程を整えて開始

PAYMOの資料を無料で請求する

※料金・条件は変わる場合があるため、最新の情報は公式サイトでご確認ください。

※2026年10月時点の公開情報をもとにしています。法律・税務・社会保険に関する説明は一般的な考え方で、法的な助言ではありません。サービスの料金・条件は、必ず公式サイトと契約内容で最新の情報をご確認ください。